本格ミステリの傾き者、推理作家 [霞流一 探偵小説事務所]

外で、
スピーカーの声が、断片的に、
「・・・発生・・・避難してください・・・」
ん、地震か、何か・・・?
いや、近所の中学校で避難訓練しているのだった。
防災の日、である。
最初、本当に、何か災害でも発生したかと勘違いしたけど、
少しも慌てなかったよ。
実に落ち着いている。
いや、そうじゃない。
単なる、
思考停止である。
九月になっても収まらない猛暑で、
思考力がすっかり麻痺しているだけ。
考えてみりゃ、
もう四十日くらい猛暑という名の
天災が続いている。
毎日が
防災の日。
それにしても、
ホント、思考停止状態で、
あらゆることに鈍感になっている。
今日なんか、
町内を自転車でゆるゆる走っていたら、
何かあったのか、
パトカーと警官数名の姿を発見。
普段なら、自然に取材モード、オンになるのに、
ん、事件、強盗とか、殺しね、
あ、そう、
素通りする俺。
それと、
新たに、古書店を見つけた。
オープンまもないから、掘り出し物がありそう。
誰か堀っといてくれ
と、ほっといて、素通りする俺。
そのくせ、
妙な時に思考にリキが入る。
先週、どこかのチャンネルの映画劇場で、
きっと防災の日が近いからだろう、
「ボルケーノ」
をオンエアしてやんの。
おいっ、火山噴火の猛暑パニック映画だぞっ!
どうせ災害ものなら、水とか雪にしろ!
「タイタニック」なんかいいぞ、
もちろん海だし、
しかも、ぶつかるの氷山ときてやがる、
たまらなく冷え冷えだぜ。
古いけど
「八甲田山」もアリだ。
あ、雪まみれの真っ白な北大路欣也、
あれが、
お父さん犬の原型だったんだね。
カイ君が、
「天は我々を見放した」
って言ってくれたら凄いね。
ストラップ、欲しいし。
忘れんうちに、念の為、オンエア許さんのは、
「バックドラフト」
「タワーリング・インフェルノ」
「炎のランナー」
とか、な。
あと、逆に、
「クールランニング」なんかが、
嫌味に思えてくる、
って、人間がひねくれてきた・・・。
ああ、これから、
心療内科に月イチのメンテに行ってきまーす。
晩飯。カツオのたたきサラダ。アサリ酒蒸し。トマトとミョーガのオムレツ。
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