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■ 4月21日(日)・2019
April 21, 2019 9:46 AM


はい、杉並区の住人として
責務を果たすべく
区議会議員選挙の投票に
ちゃんと行ってきましたよ。

 


ただ、オイラ、マヌケなことに
投票会場に来てから
ふと気付くと


投票するつもりでいた候補者の
名前を
うっかり忘れてしまっていたのだった。


せっかく
前日、選挙公報などを読んで
プロフィールや政策などを調べて
決めたのに
齢のせいか、寝起きのせいか、前夜の深酒のせいか、
とにかく肝心の名前を忘れてしまったのである。

 


もう既に投票用紙を手にしていたので
引き返すわけにもいかない。
ええい、どうにかなるさ
と仕方なく筆記用の机の前に立つ。


正面の壁には
候補者全員の氏名と所属政党を
記した一覧表が掲示されているが、
じっと睨んでも
情けないことに、どうにも思い出せん。

 


焦りながら、懸命に脳内を辿ると
ようやく
幾つかの記憶の断片が浮かび上がってきた。


そう、オイラが投票するつもりだったはずの

候補者

手掛かりのようなものだ。次の通り。


(1)Xは女性の候補者であった。
(2)Xは無所属であった。
(3)Xの氏名の一部にはひらがながあった。
(4)Xの氏名の読み(音読した文字数)は短い印象だった。


この四つの条件に照らして
候補者一覧表の69人から絞り込んでゆくと、


先ず、(1)によって男性が消去され、女性19人となり、
そこから、(2)の条件で5人が残り、
さらに、(3)で3人に絞られ、


そして、(4)に従い、
この三人の氏名を音読すると
それぞれ、八文字、六文字、五文字、


明らかに短い印象と感じるのは
五文字なので
その女性こそ候補者Xという結論に達し、
その名を記して、投票箱に入れたのであった。


もはや、まるで
本格ミステリの
謎解き場面の消去法推理である。

 


帰宅してから
選挙公報を見たら
ちゃんと、昨晩、オイラがその候補者に
丸を付けていたのを確認し、ガッツポーズ、
合ってたよ、ああ良かったぁ。


まあ、勝手ながら
ここまで苦労したんだから
候補者Xさんには是非とも当選していただきたい。

 


あ、それと、
今後どんどん高齢となり、
記憶力が衰弱すると
毎日がこんな本格ミステリのような
生活なのかもしれん、ワクワク

 

 

 

 

 

 

 



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