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■ 9月5日(木)・2019
September 5, 2019 10:16 AM


はい、
こないだ還暦を迎えて六十歳となってから、


初めて
晴れの
「シニア割引料金」で
映画を観てきたよ。


普通料金が1900円のところ
シニア割引で1200円だからね、
いやあ、嬉しくなっちまうよ。

 


あ、観てきたのは
タランティーノの新作
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」


喧伝されているように、
これ
1969年のアメリカの映画界が舞台となっている。


1959年生まれのオイラが


2019年に六十歳になり、

 

その五十年前の
1969年が舞台の映画を観るとは、


何とも感慨深いものがあるよ。
よくぞここまで生きてきたよのお、なんてね。

 


恥ずかしながら、
この齢になると、トイレが近くなってね、
しかも、
この「ワンス・アポン~」って映画、
二時間四十分というなかなか大作と聞いていたから、
ちょいと心配してて、


なので、前日、わざわざ
三時間くらいトイレを我慢する練習をしていて、
その甲斐あったのと、
そして、何よりも
映画自体が面白くて時間を感じさせなくて大助かり、
これ、つまり、イコール、実に優れた作品であるかの証明だね。

 


てなわけで、
「ワンス・アポン~」、ご機嫌だったのであーる。


ブラッド・ピットとディカプリオの
バディ・プレイを
目にしているだけでハッピーだし、もうずっと見ていたかったほど。


また、例によって
いろんな映画の引用が実に楽しい。


スティーブ・マックイーンと
ブルース・リーへの
タランティーノ流のクセの強いオマージュぶりには
頬が激しく弛んじまったぜ。


特に
「大脱走」のくだりは笑いが止まらんかったよ。
ビックリしながら、ある意味、大変な眼福、
いやあ、シニア料金で見させてもらって、申し訳ないほど。


それにしても、
ノスタルジーを漂わせながら、
それさえも容赦なく伏線の効果を孕ませて、
この映画、ダークファンタジーとも取れる、
甘美な悪夢のような心地よさだなあ。

 

 

 

 



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