酔狂に猛走する、ユーモア本格ミステリの傾き者、推理作家・霞流一の公式サイト、「探偵小説事務所」へようこそ!



■ 12月8日(火)・2015
December 8, 2015 10:13 AM


小鷹信光さん、逝去。
翻訳に、評論に、小説に、
オールラウンドに功績を残された
ハードボイル道の偉大なる道士であり、
ワセダミステリクラブの眩しい存在の大先輩。
心より御冥福をお祈り申し上げます。


自分は中高生の頃、
「パパイラスの舟」をむさぼるように読んで、
プライベートアイ・ミステリの魅力を学ばせていただきました。


また、ロス・マクドナルドの短編で
語り手である探偵リュー・アーチャーの
一人称「私」をすべて省いた翻訳技巧には
舌を巻くほど感嘆してしまいました。


そして、みんな大好き
「探偵物語」の生みの親でした。
工藤探偵がカメラに向かって
「日本のハードボイルドの夜明けはいつ来るのでしょうね、小鷹信光さん」
と語りかける伝説のシーン、
ミステリファンの誰もが感銘を受けたものです。


毎日、朝の散歩道で、
工藤探偵こと故・松田優作さんの
お住まいの前を通らせていただいていますが、
今朝は
天使たちの熱っぽいハードボイルド談義が
賑やかに聞こえてきたような気がしました。


長い間、ご苦労様でした。
ありがとうございました。

01512081.JPG

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 夜は、「戎(えびす)」北口店で一杯。
熱燗で焼き下仁田ネギの南蛮漬けをやっつける。

 



 [ このエントリーのトラックバックURL]
http://www.kurenaimon.com/mt/mt-tb.cgi/10271